ALL　will　be　Happy ... 真昼なのに昏い部屋

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プロフィール

IHURU
IHURU（♀）
三十路街道まっしぐら☆
2009年12月に女の子を出産しました♪
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真昼なのに昏い部屋

お気に入り度：★★
物語的にはいまひとつだったけれど、やっぱりきれいな文章だなぁ～（ー▽ー）

真昼なのに昏い部屋

posted with amazlet at 11.08.14

江國香織
講談社
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20代前半、わたしはかなりの江國フリークで、ずらりと著作物をとりそろえていました。
30歳になる頃には、一応新作が出たら読むものの、あまり自分の中でヒットするものがなく、出産＆育児のばたばたとともに新作をチェックすることもなくなってしまっていたのですが･･･

久しぶりに、新しめなのを読みました。

読み始めてすぐに感じたのは、やっぱり江國さんの書く文章は美しいなぁということ。
なんてことのない一文が胸にストンとおちてくるんですよねぇ。
ひらがなと漢字の微妙な使い分け。「はちはちと肥った赤ん坊」のような擬態語の使い方。そして、「静謐でドラマティック」というような漢語とカタカナ語の使い方。（これはアメリカ人が語り手という部分でとても活きていました。というより、そういう計算なんだろうけど）

思わず、ほうっとため息ついちゃうくらい、大好きなんです。彼女の文章。

ただ･･･
ストーリーのほうはそんなに楽しめませんでした。

まあ、強いて言うなら、けっこう「残酷」な物語ですよね。

ジョーンズさんが冒頭恋焦がれていた人妻の女性（その後、想いは通じた）に対するラストの台詞。

それに、奇妙で残念なことですが、美弥子さんはジョーンズさんの目に、もう小鳥のようには見えないのでした。

その気持ちはようくわかるけど･･･。
それを言ってはおしまいだよね、この場合･･･。
まあ、プラトニックならば浮気になるまいとタカをくくっていた、自分の気持ちにも他人の気持ちにも鈍感な美弥子さんも、いい歳してどうかと思うけど･･･。

というわけで。個人的にはあまり楽しめませんでしたが、でも、やはり美しい文章は素敵です♪

【2011/08/15 00:01】本レビュー | TRACKBACK(1) | COMMENT(2)